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共同取材で語られた大手先駆企業の本音とは【Refugee Career Demo-Day 2023 報告レポート①】

WELgeeでは今年の6月20日の世界難民の日にあわせて、「Refugee Career Demo-Day 2023」と題し、多様な業界・業種の企業40社56名のビジネスリーダーと、難民人材20名が交流するキャリア交流会を開催いたしました。
今回のイベントではセブン-イレブン・ジャパンを筆頭に、WELgee史上最多となる13社もの企業にご協賛いただきました。

当日は難民人材と企業人でのディスカッションも白熱!計4回のレポートにわたって当日の様子や「なぜ先駆企業が難民採用に注目するのか」についてお届けします。
レポート第1弾となる今回は、イベント実施前の共同取材。企業がなぜ今回のイベントを協賛し、難民採用を盛り上げようと動きを見せているのかに迫りました。

スポンサー5社が、メディアの前で語った「なぜ、今、難民問題に注目するのか?」

今回のイベントでは、NHK・日本テレビなど、計10社のメディアに取材いただきました。イベント前に共同取材を実施。特にこの機会にWELgeeとともにメッセージを伝えたいというお声をいただいた5社の代表、それぞれの目線から「なぜ、今、難民問題に着目するのか?」について生の声を語っていただいた後、質疑応答を行いました。

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5社の先駆企業よりコメント

①株式会社オウルズコンサルティンググループ PRスペシャリスト    若林 理紗氏

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オウルズコンサルティンググループはサステナビリティ戦略の策定支援に強みを持つ戦略コンサルティングファームです。
去年9月に経済産業省からガイドラインが発表され、日本企業内での実践が加速している人権デュー・ディリジェンス等「ビジネスと人権」に関する支援を行う中で、私たちは「守りの人権対応」だけではなく「攻めの人権対応」こそが今後の企業価値の向上に繋がると考えています。
経産省のガイドライン等で企業に求められている事業活動における人権に対する負の影響への対応、つまり「守りの人権対応」は、世界各国で法制化が進んでおり、今後対応して当然のものとなります。そのため、「自社が引き起こしているわけではない人権課題の解決にどのように主体的に貢献するか」が問われていきます。それこそが、攻めの人権対応です。この視点は、SDGsが浸透した今注目が集まり、弊社にも多くの相談が寄せられ始めています。
その最先端のテーマのひとつが、雇用等を通じた難民の包摂です。これこそが、以前からご一緒させていただいているWELgee様が主催する本イベントへの協賛理由となります。難民を含めた外国籍の方々の雇用は、自社の多様性と競争力を高め、企業価値の向上に繋がります。我々がぜひお伝えしたいのは、企業における「多様性」を再定義する重要性です。日本では、職場での「多様性」と言うとジェンダーのみに注目が集まりがちですが、難民や外国籍の方を含め、背景や出自も含めた多様性を実現してこそ、真のDiversity & Inclusionが達成されると考えます。

②株式会社 商船三井  ウェルビーイングライフ 営業本部 フェリー・関連事業部 副部長 小野 敦巨氏

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弊社が運航するおよそ800隻の船では、多くの外国人船員が働いており、今やほとんどが外国人となっています。一方、お取引のあるお客様とお話する中で、多くのお客様が国内での人手不足という困りごとを抱えられていることに気づかされました。そこで、弊社の長年の外国人雇用、育成の経験で培ったノウハウを生かし、国内の人手不足という社会課題の解決を事業にできないかと考え、2020年から外国人人材と日本企業とのマッチング事業に取り組んでおります。
そんな中、昨年、ある会議でWELgeeとご一緒する機会を頂き、難民の方々が日本での就労に大変なご苦労をされていること、WELgeeがその支援をされていることを知り、弊社としてもその活動を支援していきたいと思いました。
昨年11月にWELgeeと人材紹介に関する業務提携を締結し、日本での就労を希望する難民の方々と、弊社の顧客を繋ぐ懸け橋となるべく取り組んでおります。今回は、様々な背景で母国を離れ来日された難民の方々に、一日でも早く日本企業でご活躍いただきたいと思い、本イベントに協賛させていただきました。
弊社の人材紹介を経て日本企業で就労を開始した難民の方もいらっしゃり、本日のパネルディスカッションでも弊社グループ会社に就職された難民の方も登壇予定です。今後、自治体を含む関係機関や企業と連携し、難民の方々が日本で幸せで穏やかな生活を送れるよう、引き続きサポートしていきたいと考えております。

③シティコンピュータ株式会社  代表取締役社長 川原 雅友氏

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弊社は今、「世界中の人々の雇用環境の創出を通じ、心物両面の豊かな社会の実現」というミッションのもと、現在東南アジア・アメリカなど様々な国にも事務所を出し、そちらの雇用を進めており、日本国内で働く海外の方やそれぞれの国で働く海外の方の雇用を生み出しています。

WELgeeからの紹介で去年難民の方を一人採用する機会があり、つい最近、無事にその方もビザが降りました。難民という背景で採用したわけじゃなく、実際人として会って、この方は面白いなと、私たちの会社で何か発揮できるんじゃないか、という思いで(採用しました。)ともに働きながら、実際にITエンジニアとしてすごくいい結果を残しています。

日本にも国を追われた方々もいらっしゃいます。しかし日本では、難民だけでなく海外の方っていうだけでも受け入れがなかなか難しいことが多いと思うので、そういった方々をサポートしながら、一緒に日本で結果を残し、国を追われたとしても、日本の中で幸せを掴んでいただけるような仕組みを一緒に作っていけたらな、という思いで協賛いたしました。

④株式会社セブン-イレブン・ジャパン オペレーション本部 加盟店サポート部      安井 誠氏 

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人口減少が加速する中で、今日本に求められているのは少子化対策ももちろんですが、少ない人口で社会システムを維持するためのDXの促進と外国人材が活躍できる環境を整備する多文化共生の推進だと思っております。
おかげさまでセブン‐イレブン店舗は全国で2万店を超えました。従業員約40万人の10%、4万人は外国人材に活躍していただいています。さらにそのうちの約3万人は留学生のアルバイトです。日本の留学生は全部で30万人ですから、留学生の10人に1人はセブンイレブンで活躍されていることになります。なぜ皆さんセブン‐イレブンあるいはコンビニを選ばれるのかとヒアリングしますと、ダントツで多い理由が「日本語が勉強できるから」です。
最近外国人材に関する制度見直しの議論も進んで、日本が選ばれる国にならなければならないというようなことがよく言われます。本日のテーマである難民の方々は辛い状況にある中で日本に期待をして日本を選んでくれた方々です。このような方々が日本で安心して活躍できるような環境を整備するということは日本社会に問われた課題です。
日本の社会に溶け込むためにはやはり日本語というのは必要ですし、上達しなければなりません。そこで留学生に人気があるコンビニの店舗での就業がお役に立てるのではないかと考えます。また難民の方は母国で高度な技能を身につけられている方もいます。そのような方はセブン‐イレブンでビジネスやITを学び、更に何か起業のような夢が実現すると素晴らしいのではないかな、と思います。10年前に留学でいらっしゃったミャンマーのかたがお店で働き、店の柱となり、永住権をとって、最近別のお店のオーナーになるという夢を実現されました。まさに経営者となったわけです。お店での勤務を通じて、日本語のみならずビジネスやITを身に着け、DX推進の人材や経営者としてのキャリアの場になればこれに勝る社会貢献はないと思っております。ぜひそのような場としてご活用いただければ嬉しいです。

⑤パーソルクロステクノロジー株式会社 技術開発統括本部 副本部長 大久保 直樹氏

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我々パーソルは「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに掲げ、一人ひとりがはたらくことを通じて人生の幸せもしくは満足感を感じられる「“はたらくWell-being” 創造カンパニー」となるべく邁進しております。その中で、パーソルは就職支援・派遣サービス・アウトソーシングといったさまざまなサービスを展開していますが、私はその中でも パーソルクロステクノロジーという IT やモノづくりのエンジニアが多く活躍している会社に所属しております。
我々パーソルクロステクノロジーとしては、国を逃れた方々を雇用し、これからの世の中に必要なスキルであるデジタルスキルの習得などをサポートし、その上で日本のキャリアを実現する、「はたらく Well-being」を実現できるよう、共に歩みたいと思っております。パーソルではすでに多くの外国籍のエンジニアの方に活躍いただいていますが、我々にとっては国を逃れられた方々の支援というのは初めてのチャレンジとなります。イベントを通じ、難民の方々に寄り添いサポートに取り組んでいければと思い、協賛をさせていただいております。

白熱した質疑応答から見えてきた企業の本音とは?

各社コメントの後には、15分の質疑応答を行いました。様々な観点からの鋭い質問に対し、各企業それぞれの立場からお答えいただきました。

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去年一人採用されたとのことですが、実際に採用してみて企業としてなにかいい影響、あるいは苦労した点はありましたか?

難民の方としては初めてではあるんですけれども、それまでも様々な形で海外の方を採用していたのもあり、特別に苦労したことはほとんどなかったです。
本音でいきますと、採用後に知ったのですが、来日当初、住むところがなく、公園で寝泊まりしていたということで、そういことを聞くとすごい悲しいなと思いますし、その中で働いてもらえるようになったことが嬉しいです。(シティコンピュータ株式会社 川原氏)

人権などの社会課題の解決という文脈で、企業の難民問題についての意識はなにか変化があると感じていますでしょうか?

この数年で確実に変わっていると思っております。数年前は「難民」というと企業とは関係のない問題であるという認識があったと思いますが、WELgeeの活動やメディアの報道を通じて、だんだんと変わってきている実感があります。
特に企業の人権尊重に関するガイドラインが昨年9月に経済産業省から発表されて以降、多くの企業の方から人権への対応に関するご相談をいただいています。その中でも、リスクマネジメントという側面を超えて企業価値の向上に繋げるためにはどうすればいいのかというご相談をいただいた際には、「難民も含めたマイノリティを自社の従業員やビジネスに包摂することが、新たな企業価値やビジネスモデルに繋がる」とお伝えしています。(株式会社オウルズコンサルティンググループ 若林氏)

共同取材は5社限定での実施といたしましたが、今回のイベントではそれぞれ企業、難民採用という新しい取り組みに熱い思いをもって、協賛・ご参加いただきました。

次回レポートではその白熱したイベント本編の様子をお伝えいたします。

【企業人事・経営者様向け無料ウェビナーのご案内】セブン-イレブン・富士通・商船三井ら13社が協賛・40社が参加!Refugee Career Demo-Dayのご報告 〜なぜ企業が今、難民採用に注目するのか〜

イベントでは、日本企業が難民人材を雇用することによって期待できる価値や、難民人材側からみた日本のビジネス環境などについて率直な意見交換が行われました。

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今回のイベントの成功を受け、各業界のリーディングカンパニーが、なぜ難民採用に注目をするのか?採用を通じて、企業にどのようなインパクトが生じるのかについて、参加者の声をふんだんに盛り込みながらイベントを追体験するような形で、本イベント運営責任者・エンゲージメント推進部統括、林よりお伝えします。

【日程】6月26日(月)12:00-13:00
【開催方法】オンライン開催
*Zoomでの開催を予定しております。
*ウェビナー視聴用のURLは、お申し込み頂いた方にメールでご案内します。
【参加費】無料
【対象】難民人材への関心・採用をご検討いただいている企業担当者様

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